『アイ・カーリー』は、2007年から2012年までアメリカのニコロデオンで放送されたシットコムです。 全7シーズン。 日本でも人気がありました。
2021年に9年ぶりの復活版が始まり、そして終わりました。 この記事では、なぜ最初のシリーズが終わったのか、復活版はどうなったのか、いま日本で観られるのかをまとめます。
オリジナルが終わった理由
7シーズン続いた『アイ・カーリー』は2012年に放送を終えました。
理由は、カーリー役のミランダ・コスグローヴの大学進学です。 彼女が大学生活に専念すると決めたことで、シリーズは終了しました。
14歳からカーリーを演じ続けてきたので、普通の生活を望んでいたようです。
進学先は南カリフォルニア大学(USC)でした。 映画学で知られる大学で、卒業生には『スター・ウォーズ』のジョージ・ルーカスがいます。 ミランダも最初は映画学を専攻していましたが、途中で心理学に変えています。
2021年の復活版はどうなったのか
復活版は2021年6月にParamount+で配信が始まりました。 舞台は10年後です。
カーリーは長いあいだ配信をやめていて、親友でルームメイトのハーパーと暮らしています。 SNSと動画配信が当たり前になった時代に、もう一度「iCarly」を始める。 ただし昔と同じものにはならない、という筋でした。
兄のスペンサーはとても裕福になっていました。 フレディは離婚を経験し、SNSに詳しい継娘のミリセントと母親を連れて、カーリーの住む建物に戻ってきます。 ハーパーとミリセントが新しい登場人物です。
シーズン2は2022年4月、シーズン3は2023年6月に配信されました。
そして2023年10月、Paramount+が3シーズンでの終了を発表します。 発表にあたっては、ファンが望んでいたものを届けられた3年間だった、という趣旨の説明が出ました。
サムが出てこなかった理由
復活版に、カーリーの親友サム・パケットは出てきません。
演じていたジェネット・マッカーディが復帰しなかったためです。 当時は演技から離れて別の道に進んだと伝えられていましたが、本人が理由を語ったのはそのあとでした。
2022年に出した回顧録『I'm Glad My Mom Died』の中で、彼女は復活版に戻らなかった理由を書いています。 出演によって得られる報酬よりも、自分の心の健康のほうが大事だった、という内容です。
子役として過ごした時間について書かれたこの本は、大きな反響を呼びました。 サムがいないことを寂しく思っていた人も、この理由を知ると受け取り方が変わると思います。
いま日本で観られるのか
ここが、いちばん状況が変わったところです。
復活版はParamount+の作品でした。 日本ではNetflixやDisney+のような単独のアプリではなく、J:COM STREAM、WOWOWオンデマンド、Amazon Prime Video、Leminoのチャンネルという形で提供されていました。
そのParamount+の日本でのサービスが、2026年3月31日で終了しています。 理由は「権利元の都合」と説明されました。
2026年5月には、主要な18作品がWOWOWとJ:COMで引き続き配信されると発表されました。 ただし、すべての作品が引き継がれるわけではありません。 独占や先行で配信されていた作品の中には、行き先が決まっていないものもあります。
つまり、日本で復活版を観る道は、いまのところはっきりしていません。
海外のParamount+を観るという方法
日本の受け皿が無くなっても、Paramount+というサービス自体はアメリカをはじめ各国で続いています。 そこにはiCarlyの復活版も、オリジナルの全7シーズンも並んでいます。
海外の配信サービスは、日本からそのまま接続すると弾かれます。 配信の権利が国ごとに分かれているためです。 これを越える手段としてよく使われているのがVPNです。
VPNは、通信をいったん別の国のサーバーを経由させる仕組みです。 アメリカのサーバーにつなげば、アメリカから接続しているものとして扱われます。 もともとは公衆Wi-Fiで通信を守るための道具で、海外の配信を観るのはその応用にあたります。
海外ドラマを追っていると、日本で配信が止まったり、そもそも来なかったりする作品にたびたびぶつかります。 iCarlyのように、受け皿ごと無くなることもある。 VPNは、そういうときに残されている数少ない選択肢です。
ただし、いくつか断っておきます。 各サービスの利用規約では、居住国以外からの視聴を認めていない場合があります。 契約や支払いの方法も国によって違います。 使うかどうかは、そのあたりを確認したうえで判断してください。
カーリーは、ちゃんと帰ってきた
9年ぶりに戻ってきたシリーズは、3シーズン走りました。
2007年に始まったころ、部屋にカメラを置いて配信するというのは、まだ特別なことでした。 それが当たり前になった世界に、同じ登場人物がそのまま戻ってくる。 この落差を描けるのは、当時から続いている作品だけです。
スペンサーは相変わらずスペンサーでしたし、フレディの母親は過保護なままでした。 大人になった彼らを見て笑えるのは、子供のころの彼らを知っているからです。 そこがいちばん嬉しかった。
日本で観る道はいま少し遠回りになっていますが、作品そのものは残っています。 あの部屋の明るさは、10年たっても変わっていませんでした。